「バナナはおやつに入りますかってあるじゃん?」

「バナナはおやつに入りますかってあるじゃん?」

「いや、無いとかじゃなくてあるんだよ」

「いやだからあるんだってば、本題入らせろよ」

「あれってさ、聞くだけ損じゃないかって思うんだよね。例えば、おやつって300円までとかだったじゃん」

「え、お前んとこ500円だったの? ボンボンかよ。どこのお嬢様学校かってんだよ。男なのになー。そんでさ、バナナがおやつに入るかって聞くってことは、『おやつに入る可能性』と『おやつに入らない可能性』があったわけじゃん」

 

「じゃー聞かないほうが良くないか? って話。だって、もしおやつに入るんだったら、その300円のうち、いくらかはバナナ代で消えちゃうじゃん。聞くってことは、バナナ持っていきたいんだろ?」

「んでさ、聞かずに勝手にお弁当のデザートで持って行ったとしても問題ないと思うんだよな。おやつに入る場合だったとしても『知りませんでしたーえへへ』で済む話じゃん。『しょーがねーなー』とか『次からは気をつけろよ』くらいにしかならなくね? 所詮バナナだし。おやつもバナナ抜きで300円分買えるんだから、そっちが正解じゃん」

 

「実際に聞いちゃって、『バナナはおやつだぞ』って言われたらどうすんの? 知りませんでしたーってのは、もう通用しなくなるじゃん。聞いて知ってるんだから」

「『バナナはおやつじゃない』って言われる可能性ももちろんあって、それだったら安全ではあるけれど、それにしたって聞くメリットがない。聞かなかった場合だって、バナナをおやつじゃない方で持っていくことができるんだから。聞かない場合は100%『おやつじゃない方』にできるけど、聞くことで、100%ではなくなるからな」

 

「つまり、何が言いたいのかというと、聞かないことが安全側ってのが世の中にはあるんだよ。わからないからって何でもかんでも聞いて、物事を確定させると損することもあるってこと。小学生のときから、そういう勝負は始まってんだよ。忘れんな」

 

この物語はフィクションです。 実在の人物、地名、団体などとは関係がありません。

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